【読書】 もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

※ ネタバレ ※


 初めに感想を言うと、面白かったですよ。単純に言えばね。

 未だに本屋などで売り上げ上位に君臨しているこの本。帯でドラッカーの研究家が「面白い青春小説」と薦めているとおり、あくまでライトな青春小説です。
 色気のないタイトルロゴや一見した印象から「青春小説の体をしたビジネス書」と受け取られがちだが、まったく逆。「ビジネス書にみせかけた青春小説」。

 よーするに、サイエンスフィクションや宇宙人、とある魔術や巨大ロボをモチーフにする代わりに、経営学をモチーフにしただけ。

 それでも、高校生を主人公にすることで、難しい経営学をかみ砕いて読者に伝えようとしている点は面白い。


 ただ、文章は…

 たとえば、ブックレビューなどで「ひょんなことから●●になった主人公は-」という言い回しをよく見るけど、この本には本当に「思いもよらずマネージャーになった」と平気で書いてある。びっくり。
 マネージャーと言う言葉が分からなかったから辞書で引いたらマネジメントという言葉に巡り会った、というのがこの本の一番の大ネタなのに、実は主人公は少年野球経験者、という設定でいきなりひっくり返される。
 物語終盤など、甲子園を懸けた地区予選の決勝前夜に、非常に重要なキャラが死んでしまうのだが、今までマネジメントを売りにしてきただけに「死んだ奴のために甲子園に行く」とも言えず、そこにマネジメントを繋げることもできず、死んだキャラはなんとなくフェードアウト。最終章はただの野球小説となり、登場人物たちは突然スーパー覚醒して勝利へ突き進む…

 amazonのレビューでも「文章が稚拙」って書いてる人があったけど、実際、書き始めなんか「~だった。~と言った。~だった。~と言った。」の繰り返しだもんな。何年生の作文だ。


 まあ、主人公が本格的に経営学を導入していく中盤の話の流れは面白かったし、なにより、普段触れることのない経営学を端っこだけでも囓れて勉強にはなりましたが。

 スコスコには書きましたが、少し視野が広がる本ではあります。
 いやホント。

 

テーマ : ブックレビュー - ジャンル : 本・雑誌

COMMENTS

COMMENT FORM

TRACKBACK


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)